看護師の常識!インアウト(水分出納バランス)ってそんなに大事?

看護のお仕事
水分出納バランスとも
インアウト、正確にはIN/OUTバランスともいいます。

体内に入る量・摂取量(INPUT) と体外に排出される量排泄量(OUTPUT)のことで
輸液管理で需要になってきます。
外来手術や一時的な点滴の場合はあまり厳密に計算する必要はありません。
この場合のときは経口で水分が摂取されていない時の補液や予備のための血管確保です。というのも不感蒸泄 があり正しい計算をするのが難しいのです。
計算の必要が重要になってくるのは、過剰な輸液で電解質バランスを崩したり、心臓や腎臓への負荷を大きくなり問題になる場合です。逆に少ない場合には、脱水症状を引き起こすこともあるので計算する必要がでてくる場合があります。

したがって、投与後も経過を観察・評価しながら、適切な輸液ができるように処方を確認していくことが必要です。
その評価で重要になるのが、体内に入る量・摂取量(INPUT) と体外に排出される量・排泄量(OUTPUT)のバランスです。

患者によりけりですが、大事な場合が多いです。
一日プラマイ700mlとかのトータルバランスでも気にしなくてもいい場合もありますし、すぐに医者に報告した方も良い場合があります。

1日の必要水分量とは?

尿量 + 便 + 不感蒸泄 - 代謝水=1日の必要水分量

一般に身体機能に異常がない人の場合1日の排泄量は?

・尿量1,400mL
・便200mL
・不感蒸泄700mL
・代謝水350mL
として上記の式に当てはめると、
1,500+200+900-350=1,950ml
です。
よって1日に必要な最小水分量はおよそ1950ml。

看護の記録でのインアウトは?

ちなみに不感蒸泄はインアウトには書きません。
なので、プラマイ0になるということは少なくて、多くはプラス+になります。
・インIN 
輸液量、輸血量、食事量と内容、食事以外の飲水量、輸液以外の注射や内服水分量
・アウトOUT
尿量、出血量、排液量、便の量と性状(下痢や水分の含んだ便性状など)
ドレーンやドレーンバック内の各種排液量、ガーゼ等の浸出液の量や性状
(血性、膿性、浸出液様など)
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手術記録でのインアウトは?

監査の影響でインアウトを記録するように私が働く手術室でもなりました。
病棟では、やっていたようで麻酔記録と手術記録から読み取っていたようです。
もともと
・輸液量
・輸血量
・尿量
・出血量
・排液量(腦舌のマンコウの吸引量とか)
は記録するようになっていますが、インアウトを計算して
トータルバランス
・プラス+○○ml
・マイナスー○○ml
と記録しています。

不感蒸泄の量は?

例えば、発熱や高温環境により不感蒸泄量が増えたり、喉頭の疾患や意識障害により十分な飲水が行えずに経口摂取量が減少したりするからです。なお、便については測定が難しいので100~200mLとし、不感蒸泄については次の式で概算を求めることができます。
*しかし、看護記録ではつかいません。
成人の場合:10 mL×体重kg(体重50kgの場合は、プラス500ml)
15歳以下の場合:(30-年齢)mL×体重kg

分出納(インアウトバランス)の正常、異常の判断基準

一日だけでなく一週間の平均をとらなければインアウトの評価をするのは難しいことが多いです。
一般に心臓や腎臓に重篤な疾患がない状態であれば、少々のプラスバランスやマイナスバランスは気にしなくてよい場合がほとんどです。
しかし、異状の気づきにはしっかり気づいていかないといけないです。
イカのPointに注意しましょう。

分出納(インアウトバランス)を確認するポイント

・手術前中後
・人工透析や腎不全
・心不全
・熱中症や脱水症状
・高齢者、幼児など
の鑑別などに大きく関与する重要な確認ポイントです。

インアウトバランスの異常で考えられる症状(随伴症状)は?

・脱水:発熱、頻脈、口渇、めまい、倦怠感、脱力感、意識混濁
・・・排泄量の減少(マイナスバランス)
・浮腫:四肢のむくみや顔面のむくみ、輸液量が多すぎることも考えられる
・・・排泄量の減少や輸液量の蓄積
・心不全:浮腫、呼吸困難感、喘鳴、肺ラ音、ピンク色の痰、息苦しさ、起座呼吸、胸水
・精神状態や意識状態の変化

疾患別インアウトバランスの観察ポイント

1 心疾患観察点:利尿剤による効果で尿の出すぎ、効果不足で貯留傾向にないか
2 腎疾患観察点:尿の生成困難となり、尿量減少や浮腫がないか
3 糖尿病患観察点:口渇の訴え、多飲傾向に無いかどうか
を観察する必要があります。

手術前後もまたインアウトのかんがえは少し違います。
術直後にインinが700ml多いけど正常?

手術中のインアウトの考えでは、400ccの出血があった場合には約5倍である2000cc程度の補液が必要とも言われています。手術のときの輸液は、単に出血量だけでなく
・不感蒸泄:手術期は体温の変動激しい場合がおおいです。
・術前の飲食制限:飲食制限によりマイナスバランスに傾くことが多いです。
・手術侵襲:
のことを考える必要があります。

点滴などによって体の中に入った水分は、その比率に応じて細胞外液と細胞内液に分かれます。なので、500ccを入れても、それがすべて血管内に留まっているわけではありません。組織に吸収されて細胞内液に移っていく分もあるわけです。
・血液やリンパ液の水分(細胞外液)
・細胞の中に含まれている水分(細胞内液)
に分けられます。

オペ室では、メスで切ったり、洗浄したりで手術侵襲で局所の炎症反応が起きます。血管内の水分が外にでて浮腫になるわけです。
また、手術侵襲に伴い血管の透過性が亢進し、水分がいわゆる「third space」に逃げるという話もありましたが今では単に細胞外液であるということになっています。サードスペース理論の否定としては麻酔学会や輸液管理の本などでは有名な話にもなっています。
術直後は水分を入れても入れても尿になりにくく、プラスバランスに傾くことがほとんどです。そのため、手術中も利尿剤を使うことが多いことの理由です。

その後炎症が収まっていくに従い水分が血管内に戻ります。
この時期を「利尿期」と言います。
この時期になると大抵マイナスバランスです。

さらにこの利尿期を過ぎると大抵500mL程度のプラスバランスが通常になります。
これは不感蒸摂があるからです。

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